安井耕一先生は、往年のドイツの巨匠コンラート・ハンゼン氏のもとで8年研鑽され、ハンゼン氏の来日時には共演ピアニスト・専属通訳を務められました。 古き良き時代のドイツの深遠な音楽を濃密に継承された、世界的にも希少なピアニストのお一人である安井さんに、ドイツでのご経験や、真の音楽を探求する喜びについて語っていただきます。
[プログラム]
ショパン:バルカローレ
スケルツォ第2番 ほか
[お話し]
心から心へと届く「楽音」とは?
生きた音楽を奏でるためのテクニック
[ナビゲーター]
内藤 晃 (ピアニスト・青い鳥音楽教室マスタークラス特任講師)
「すべてのピアノ音楽は、ベヒシュタインのためだけに書かれるべきだ」 ー C.Debussy ー
ドビュッシーがこう語ったピアノ。
今回のコンサートの使用楽器は、創業170年のドイツ・ベヒシュタイン製アカデミーモデル。
優れた楽器は、弾き手の心の機微をこよなく繊細に映し出します。
ドイツ仕込みの安井さんのタッチに感応して、高貴で味わい深い響きを奏でてくれるに違いありません。
2023年5月28日(日) 13:30~15:30(13:00開場)
サロンピアーチェ(高松市伏石町2070-1)https://goo.gl/maps/pcbUpfCA6euH5y989
3,000円
[出演者プロフィール]
安井耕一 Koichi Yasui
札幌に生まれる。道立札幌南高校を経て、東京芸術大学音楽学部卒業。ピアノを横谷瑛司、水谷達夫各氏に師事、歌曲伴奏については戸田敏子氏の薫陶を受ける。1977年から85年まで西ドイツ、リューベック国立音楽大学にてコンラート・ハンゼン氏のもとで研鑽を積む。ハンブルクをはじめ各地で演奏会に出演する傍ら、同大学で伴奏講師も勤める。帰国後は札幌、東京などでリサイタルを重ね、室内楽、歌曲伴奏等活動を続けている。音楽工房 “響”を主宰し各地でセミナーや講座を開催し若手の育成にも情熱を注ぐ。1993年から2007年まで東京芸術大学非常勤講師、2006年より国立音楽大学・大学院教授を勤める。
内藤 晃 Akira Naito
ピアニスト・指揮者。東京外国語大学卒業。 レクチャー、演奏・文筆活動を通じて、音楽の奥深い楽しみ方を広く発信している。作曲家の一次資料を収集・研究しており、訳書W.イェーガー編『師としてのリスト 〜弟子ゲレリヒが伝える素顔のマスタークラス』(音楽之友社)は、リストのレッスン風景を記録した貴重な書物の邦訳である。「名曲の向こう側」(月刊『音楽現代』)、「作曲家のレッスンを覗いてみたら…」(月刊『ムジカノーヴァ』)などの連載をもちCD、楽譜などへの寄稿も数多く行っている。その自然な音楽づくりは共演者から厚い信頼を得ており、自身のCD(「言葉のない歌曲」など)のほか、春畑セロリ氏(作曲家)や故・吉川雅夫氏(マリンバ)らの多くのレコーディングに参加。リコーダー、鍵盤ハーモニカ、ピアノによる「おんがくしつトリオ」を主宰し全国的にアウトリーチ活動も行うほか、自身のレーベルsonoritéを設立し、美意識を共有する音楽家たちをプロデュースしている。近年、ピアニスト安井耕一氏と親交を深め、ピアノの音色の可能性について科学的に探求している。