第10回青い鳥コンペティション 入賞者発表!

コンペティション

第10回青い鳥コンペティション入賞者を発表します。

 

キッズヴォーカル部門

金賞:竹谷美波さん(年長)

銀賞伊藤百合子さん(年長)

銅賞島村伊吹樹さん(年長)

審査員特別賞石澤永渚さん(年少)

ビューティフルヴォイス賞山口瑞穂さん(年長)

<講評>

金賞竹谷美波さん

弾き歌いしてくれましたが、この年齢ながら1人で歌っていることを忘れてしまうほどの歌とピアノの分離感は息を飲むほどで、圧倒的な音楽的クオリティの高さに会場中が驚かされました。

銀賞伊藤百合子さん

まろやかな声色、堂々とした歌いっぷりが聴くものの心を捉えました。ピアノを弾いてくれたお姉さんとのアンサンブルもステキでした。

銅賞島村伊吹樹さん

ハリのあるクリスタルヴォイスが会場全体に響き渡りました。
生き生きとした弾き歌いは聴衆の心をワクワクさせてくれました。

ヴォーカル部門

金賞伊藤那緒子さん(中1)

銀賞多田泉里さん(小5)

銅賞島村瀬乃香さん(小2)

   伊藤秀一郎さん(小3)

   田中行祐さん(小5)

審査員特別賞鈴木蒼和さん(小6)

ビューティフルヴォイス賞石川栞奈さん(小5)

グッドアンサンブル賞石川立華さん(小1)

グッドビート賞天野 奏さん(小3)

<講評>

金賞伊藤那緒子さん

那緒子さんの歌(弾き歌い)を聴いていた会場内の人、全てが彼女の世界に引き込まれていました。楽曲を深く理解し那緒子さんの新たな歌として届いてきた魂の叫びは、静かに、けれど強く強く私達の心を揺さぶりました。

銀賞多田泉里さん

再現がとても難しいこの曲をご自身の感性で情感豊かに弾き歌ってくれました。美しいファルセットに想いが溢れていることが伝わってきました。

銅賞島村瀬乃香さん

素晴らしい英語での弾き歌いでした。それだけではなく、ポピュラー6/8の安定したビート感、想いのこもったラスサビの叫びは聴くものの心に刺さりました。

銅賞伊藤秀一郎さん

魅力的なハスキーヴォイスから歌に対する揺るがない覚悟が聴こえてきました。
これからもどんどんいろいろな歌を聴かせてもらいたくなる演奏でした。

銅賞田中行祐さん

丁寧で堂々とした歌を聴かせてくれました。余裕がある歌声が聴き手の心に安心感を与えてくれていました。言葉を丁寧に伝えようとしてくれていました。

<キッズヴォーカル部門、ヴォーカル部門 総評>

審査員の立場ながら、毎回聴くのを楽しみにしているのですが、記念すべき第10回の今年もとても楽しませていただきました。

生徒の皆さんの一生懸命な演奏にワクワクしたり感動したり、あっという間の両部門でした。

そんな中、2つ気がついたことがございます。

1つは「耳の使い方」です。

普段はおうちやレッスン室で練習していますが、本番は大きなホールでマイクを通したご自分の声と、フルコンサートピアノの伴奏でバランス取りながら歌っていきます。戸惑っているうちに耳の拠り所に迷い不安定な音程になってしまう人がいて「普段はもっと安定して歌えてるんだろうな。惜しいな。」と思いながら審査していました。普段から様々な「聴こえ方のシチュエーションで耳を澄ましながら歌う」経験をされるとよいでしょう。発表会を活用するのもよいでしょう。

もう1つは「言葉」です。歌詞の言葉1つ1つの意味を考え「聴き手に伝わるように歌う」を目指してほしいと感じました。

歌詞と音楽で伝える「歌」の追究はきっとピアノにも活かされることでしょう。

キッズピアノ部門

金賞:竹谷美波さん(年長)

銀賞竹谷咲葵さん(年少)

銅賞三田湊真さん(年長)

審査員特別賞池田優海さん(年長)

<講評>

金賞竹谷美波さん

すごく譜読みがたいへんな曲です。邦人の曲は運指も難しいですが、ほんとに妖精がいるかのような揺らぎを感じる演奏でした。grandiosoは少し大きくなったら違うふうに捉えられそうですね。今の感性を持ち続けてください。

銀賞竹谷咲葵さん

不思議な音の響きを無理なく絶妙のバランスで演奏されました。音の縦の響きをよく聴いてられました。一つの響きにこだわれるのは素晴らしいことです。いろいろな曲を弾いて引き出しを増やしてください。

銅賞三田凑真さん

安定したテンポ感、拍感でした。和声の響きにも変化がありました。高音部の打鍵も安定していて指先がしっかりしているように聴こえました。音域も広い曲を選ばれていましたが天性の感なのか曲のまとまりがとても良かったです。

<キッズピアノ部門 総評>

ピアノを初めてまだまだ日が浅いであろう未就学児の部門の審査をさせていただきました。

この時期にいろいろな曲を弾いたり、ペダルを踏んでその響きを肌で感じたり、お友達の演奏を聴くことでますます成長されることと思います。

ホールでの演奏の機会があればどんどん挑戦していただき感性が豊かな今を逃さないようにしてください。

年齢的に小さいこともあり打鍵が弱く音も小さいかとは思いますが、無理せずに練習してください。

ご父兄のお力が大切なこの時期、今日の演奏を褒めてあげていただきたいと思います。

連弾部門

銀賞豊田康晴さん(小1)豊田康文さん(小3)

   伊藤秀一郎さん(小3)伊藤那緒子さん(中1)

審査員特別賞佐岡志保さん(小2)佐岡真緒さん(小4)

<講評>

銀賞豊田康晴さん豊田康文さん

元気のいい男子二人のアンサンブルにイントロからワクワクさせてもらえました。楽曲のイメージにピッタリな音質でその勢いは最後まで衰えず、カッコいい爽快感が心に残りました。

銀賞伊藤秀一郎さん伊藤那緒子さん

お姉さんが弟君の良さをうまく引き出していました。溶け合うような兄弟ならではのアンサンブル感、メロディと伴奏の音色成分による弾きわけ、美しかったです。

<連弾部門 総評>

今年はこれまでで一番多くの参加がありました。ありがとうございました。

ただ残念ながら金賞銅賞無し、という結果となってしまいました。

少々耳の痛いことを申し上げますと、連弾で素敵な2人のアンサンブルを奏でられた組が少なかったという印象でした。連弾では2人の音量バランス取るばかりでなく、ビートや和声感の共有も大切です。2人で奏でる音楽はどのようになっているのか?ベースとメロディ、内声や和声はどんな形?等を理解した上で練習しましょう。

来年に期待しています。

ピアノ部門

金賞:木下奏人さん(中2)

銀賞:山川愛菜さん(小3)

   多田泉里さん(小5)

銅賞:田所秀孔さん(小4)

審査員特別賞杉本蒼空さん(小2)

       堀井夢夏さん(小3)

       石川葉月さん(中1)

ベヒシュタインサウンド賞木下奏人さん(中2)

ビューティフルサウンド賞星野桃李さん(小2)

             若木聡良さん(小5)

グッドビート賞安藤経磨さん(小4)

ナイスファイト賞菊島悠稀さん(小2)

<講評>

金賞木下奏人さん(中2)

この作品への深い共感が、多彩な音色に映し出されており、会場の空気が一変して音楽の世界に惹き込まれました。押しつけがましさのない、節度のあるロマンが、詩のように想像を喚起させてくれます。

銀賞山川愛菜さん(小3)

音が聴き手に語りかける表情の雄弁さが光っていました。クラシックの古今の傑作にもぜひ取り組んでいってください。

銀賞多田泉里さん(小5)

舞台での一期一会の即興性が光っていました。ドビュッシーの描く軽妙洒脱な世界に挑戦し、また新たな表現のボキャブラリーを開拓してくれました。

銅賞:田所秀孔さん(小4)

技術的な完成度が高く、パッセージの音階の音の連なりの軌道の美しさが印象的です。パーツが美しいと、それを使った建物も美しくなります。さまざまな良い曲に取り組んで、世界を広げていってください。

<ピアノ部門 総評>

音楽は音で人の心を動かす芸術であり、聴く人がいてこそ成り立つものです。ホールで多くの方に聴いていただけるコンペティションは、音楽でコミュニケーションをとり聴き手と心を通わせることができる、貴重なチャレンジの機会だと思います。

音楽を表現する前提として、自分自身がその作品に心動かされていなければ、人の心を動かす魅力的な演奏になりようがありません。ですから、自分が共感する曲、心動かされる内容をもつ曲を弾かなければ意味がありません。さらに、自分が感じたものが音に映し出されるためには、心の感度を高め、音楽に寄り添ってドキドキワクワクと心が動くことが出発点です。それは「先生に言われたからこう弾く」ではなく、自分自身の内側から湧き出てくるものでないといけません。そのような感興がなければ、いかに立派に楽譜通り音が並んでいても無意味であり、そもそも音楽になっていないのです。先生方には、いまいちど音楽の原点に立ち戻っていただき、選曲も含めて、生徒さんと音楽に向き合う時間が、音楽へのときめきのある時間となるよう、心から願っています。

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